私の父は変わっている。
周りの目を余り気にすることなく、自分の思ったように生きている。
小さいときはそれが恥ずかしくて、物心ついた頃からしばらくは、一緒に出掛けることが嫌になった時期もあった。
旅行に行くのが大好きな父。
ある程度の場所は決めているが、ほとんど無計画。
電車で行く旅行もあれば車だった時もある。
場所、時間にかかわらず、美味しそうなもの見つけたら買いに走る。
すぐさま袋から出して私たちに手渡す。
駅の改札付近、人がいっぱいだろうが、そこが食べる場所として不向きであろうが、彼には全く関係はない。
『おいしいから食べてみやー』と大きな笑顔、名古屋弁ばりばりで手渡す。
最近私たちの子供が、
『ママっておじいちゃんにそっくりだよ』と言う。
『えっ、それって顔? それとも??』と私。
『全部だって、、特に変なとこ』と娘
『??????』
今朝、父はバイクにまたがり出掛けようとしていた。
80歳を超えている父。
仕事ばかりしていた父にとって、バイクは夢の高価な乗り物だった。
その夢のバイクを手に入れるのと同時に、いつしかその車にまたがり霊柩車の先導として、白バイ隊のように走り出した父。
遊ぶように仕事をする父(本人は全くそんな風には思っていない。
いたってド真剣だから。。。)
私の父は、80歳を過ぎていても、少年のまま生きている。
あの時嫌いだった、父のあらゆる行動が今では愛おしい。
そして、私の中にある父のDNAは、年を取る度、開花して父のようにわがままで勝手な元気なおばちゃんとして進化をしているようだ。
後、30年たったら、父がバイクにまたがるように夢を手に入れ、
元気に生きていられたら最高だと思う。
父の娘でよかった。
今日は、素直にそう思えた。