葬儀屋さんが考える理想の葬儀とは?

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先日、夫にこんな質問を投げかけてみました。

人生を何かに例えた時のイメージって、どれに近い?

山登りのように、頂上を目指しながら歩いて行ってね、

最後はどの地点でも、その場所が頂上のように開けていて空に羽ばたいていく感じ。

person standing on gray rocky mountain

もしくは、人生は砂時計で、すでに決まった砂が落ちていくんだけど、

生きる人生の砂は減って残りの人生は少なくはなるんだけど、下の器には思い出としてたまっていく感じ。

selective focus photo of brown and blue hourglass on stones

どう思う??

私は日々、毎日、無駄にいろんなことを考えているのだが、

考えただけでは治まらず、かならず夫が私の空想や考え、想いに寄り添うための聴き役として駆り出される。

どれも僕のイメージじゃないよねー。

山に登るって、年を重ねたら体力的な衰え何かがあってさっ、歩くこ とが厳しかったりで何となくイメージと違うかな?!

じゃあ、どんなイメージか言ってみてよ。

 結局は聴き役だけでなく、対話の相手として参加せざるを得ない夫

人生は真っ白いキャンバスかな?

person holding click pen

その真っ白い紙をどう描くかは自由、

人によっては余白がなくなるほど埋め尽くすだろうし、適度にスペースを保ちながら完成って納得する人だっているみたいなね。

  

  描く絵に正しさはないでしょ!

  

へー、そうなのね。

じゃあさー。お葬儀はどう?

お葬儀はどう?

いつも突然の話題の飛躍だが、最近はもう驚かず,

抵抗もせず付き合ってくれる夫に感謝。

私:どんな風にしたい?

それは送る方として?それとも自分がどんな風に送られたいか?どちらを聴いてる?

私の言葉には、主語がない、だから自分の頭では分かっているつもりだが時に相手には伝わらない。

ごめん、ごめん。どんな風に送られたいかの希望だよ。

家族だけで過ごしてもらえたらいいよ。きょうちゃんと子供たち3人と!

えっ、誰にも声かけないの? 私たち以外に?

他に誰か必要かな?

必要か?必要じゃないかか?(これは私の心の声・・・)

で、あなたはどうやって送ってもらいたいの?

私:知ってると思うけど、私は根っからのParty女でしょ。

だから、私はそこにはいないんだけど、私を知る(私を好きな人だって、そうでない人だって)多くの人が、飲んだり 食べたりしながら、私のこと、『あの子ったらさ~』  とか、私との思い出をお話して欲しいって思っているよ。 そして、その場に居合わせてくれる子供たちが、  『ママって、生きた~』って人だったんだね。

って言ってくれたら最高。

と、ここで、あまりに違う夫婦の送られ方を前提に

で、私の考えは置いといて、どうやって私を送りたい?

夫:それは、あなたの望みだからそうすればいいと思うんだよ。

  でも、日延べ(お葬儀の日にちをあえて何日か伸ばすこと)してでも、僕との一日は持たせてもらうね。そうじゃなければ、火葬場にあなたを連れては行かない、行かせない  よ。

僕ときょうちゃんとのお別れの時間は僕のもので、僕の時間でしょ。

そっかっ・・・・・。(うるうる)

家族は一つだけど、送りたい形やスタイルは全く違うものです。

私たち夫婦の共通点は、二人ともが家業として葬儀屋さんを営む家に生まれたこと

(夫は、冠婚なので、結婚式場も運営していたお家なのですが!)

一見、同じような環境で生まれた私たちであってもこんなにも違った人生観がある。

理想の葬儀とは、

①送られる人が望むかたち

②送る側が納得して後悔しないこと

この二つが実現されることなのだと思います。

そして、この想いを実現しようと思うなら、元気なうちに(死が近づいてきているのに葬儀の話は恐ろしくてできなくなるものです)生前中に自分の旅立った後の事を、あなたの大切な誰かに語っておくことだと思います。

何度も言うように、葬儀という儀式、セレモニーは、

唯一主人公のいないイベントなのです。

私にご縁がある、そしてあった皆さま。ご無理を承知の上で、、、、

どうか私の葬儀には出来るだけお越しください。

美味しい食べ物と、語り合える空間をしっかりと準備してお待ちしております。

そして、夫をどうぞそっとしておいてあげてください。

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“結んだこころ”に寄り添う葬儀を。稲沢市・一宮市・清須市のの【かとう】セルカホールです。

24時間 365日いつでもお電話ください。

この記事を書いた人

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加藤 京子

愛知県 稲沢市の葬儀社で生まれ3代目としてお葬儀の仕事に従事して25年になります。私が最も心がけているのは『皆様の生きるを応援すること』です。良いお葬儀とは何か?皆さまに寄り添いお手伝いしています。