コロナ時代のお葬式、家族葬で近親者のみで執り行われる葬儀ではなく、会葬者の方々にもお別れの時間を提供したいと考える場合。
コロナ時代のお葬式
近親者に声をかけてのお葬式の場合は、参列者の人数や誰がお葬儀に来るのかは声をかけた方のみという事になるため、限られた人数でのお式となるケースがほとんどです。
しかし、コロナになってまだ1年にもなっていません。それまで生きてきた道のり、人生を考えた時に思う人々への感謝。
『お別れはご縁のあった方々にもしっかりとしていただきたい』とこう考える思いももちろんあります。
ではどう対応するのがそれぞれのベストか?
『葬儀』と『告別式』を別々に行う事を提案します。
三密をさけるため、お別れに来場される方々が一度に集中して会場の中を埋め尽くさないようにするため、今まであった儀式(宗教者が取り仕切る1時間ほどの式典)の前にある程度の時間的余裕をもってお別れに来ていただくようにする。
知らせを受けた人からその繋がりへと連絡は回っていきます。連絡が行きつく先は誰にも分りません。が、その輪は自然に広がり故人の繋ぐ力を知ることとなります。
故人様から広がるご縁
集う人々は、必ずしも故人様の深い知り合いという場合だけではない。亡くなった方のお連れ合い、喪主を務める子や孫など広きにわたる。
その情報を受け取った側からすると、そのご縁が過去のものであっても、最近はご無沙汰になっていようが、お別れに足を運ぶこととなる。(ご縁の深さにもよるでしょうが)
学生の時の縁
地元でのコミュニティの縁(ボランティア団体や地域活動)
遊び仲間の縁
趣味やサークル
年齢と共に活動する場所も留まることはなく広がったり縮まったりとするため、重ねた年齢が太い年輪の様に広がっていく。
お悔やみとお別れを伝えた後、繰り広げられるのは同窓会のような懐かしいひと時。
輪になって『久しぶりだね~!』と昔を懐かしむ
会場を後にした人々は、外に出てそれぞれのコミュニティの輪となり会話に花が咲く。
青空の下、三密を避けながら大きな輪はいたるところに存在している。
私は、それを不謹慎とは全く思わない。故人様の力の偉大さが結びなおすひと時を感じ、心が熱くなる。
再会のその時まで、10年15年の年月が流れている事さえもある。時はそれぞれ同じように流れていくわけだから、会えなかった時間が長かろうが、一瞬にしてそれぞれが過去に引き戻されていく。
中には、そんな再会をきっかけに復活する縁だってある。
かつて過ごした日々を懐かしみながら再び新しい縁をつなぎなおす。故人の力は偉大である。そしてお葬式には不思議な力が宿っている。
お日柄が良い日に再び会いましょう。
ある程度の話がひと段落すると、それぞれが元の生活に戻っていく。
だれかがこんな言葉でその場を立ち去っていった。
『次はお日柄が良い日に会いましょう』
必ずしも大安に会う事を想定する人はさすがにいないでしょうが、再び集う日があるならばそれは、間違いなく良い日であることでしょう。