事前相談での話
お葬儀のご相談にいらっしゃる方の中で時にこんなご依頼を受けることがある。それは、
『気に入った写真があるのだけど、お葬儀の時に使いたいから預かっておいてくれないだろうか?かとうさん』
そうすると、決まって横にいるパートナーさん、だいたいが奥様だが、
『お葬儀の写真を先に決めておくなんて、あなた縁起でもないこと言わないの!』
と戒める。
まっ、結局は後日こっそりご主人様はお写真をもって来るのだけれど、
私の経験上、お葬儀のお写真を預かってほしいという人の中にパターンを見ている。
ほとんどの場合は、今の人生から先までの道のりや道筋をある程度想定されている方。
自己管理能力が高い方に限ってこのご依頼は多いもの。
ということは、何を意味するか?
葬儀の写真を預かって、忘れたことにその方のお式のご依頼を受けることとなる
今の最高の自分の姿を残したい。その欲求は、それまでの道のりに対しての合格証とも取れるのである。
それは、日々を丁寧に生きている人が出来るからこそなのだろう。
葬儀の写真(遺影写真)を事前に準備することは、長生きにつながる。
写真の事が気になりだしたら、後は様々なことを一つ一つ取り組んでいけばいい。
気になることを、探していくうちに、やり残したことにも気づいて日々の景色が変わるかも。
望みを感じることは未来の希望そのものだから。
だから、お葬儀の写真を残すことは長生きにつながるのかもしれない。